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第15回 学生起業塾実施報告

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今年度第7回目の学生起業塾を開催しました。今回は、インターネットを使った生命保険事業を行うライフネット生命保険株式会社(東京都千代田区)の岩瀬大輔代表取締役副社長を講師にお招きし、「ライフネット生命の挑戦」と題して講演をいただきました。また、後半は、恒例の奨学生による起業プランディスカッションを行いました。

日時 2010年1月19日(火) 14時〜17時
場所 財団法神奈川産業振興センター ミーティングルーム
参加人数 奨学生14名、事務局3名、計17名

講演では、まず、岩瀬氏がライフネット生命保険を起業するに至る経緯をお話されました。岩瀬氏は、大学卒業後に企業に就職し、2004年夏に、米国ハーバード大学に留学しました。そして、留学中の2006年1月に、ある投資家と出会います。投資家は、岩瀬氏が留学中に書いていたブログを見て、会いたいと思ったと言い、「君が起業すれば絶対に成功する。ビジネスプランは何でもいい。僕はできる限りのことをする。君が成長し、成功するのを見たい」と起業を促します。まるで、初対面で、「結婚しよう」と言われたようなもので、岩瀬氏としても最初は躊躇したと言います。しかし、その投資家は、同年2月には、岩瀬氏の留学先であるボストンまで来て、「保険がおもしろいと思う」と、再度、岩瀬氏を促しました。このとき、保険業界は、大きな業界で、理不尽がまかり通っていることや、意外感があることなどから、おもしろそうだと思ったと言います。とはいえ、保険に関する知識はないので、保険に詳しいベテランの人と組みたいとの意向を伝え、起業を決意します。 自身を起業に導いたこの投資家との出会いから、岩瀬氏は、起業家には、「信頼や周囲が応援したくなる何か」が大切であると言います。

その後、2006年4月に、投資家を通じて、現在のパートナーである出口治明氏(現ライフネット生命保険椛纒\取締役社長)と引き合わされ、起業に向けて準備を進めます。このとき、起業に必要な、ヒト、モノ、カネの何一つありませんでした。しかし、いいものを作れば、ヒト、モノ、カネは後から付いてくるものだと言います。アントレプレナーシップの定義は、「現在有している資源に囚われることなく、事業機会を執拗に追い求めること」であり、これはすなわち、「何ができるか」ではなく「何が世の中に求められているか」から発想すると、ヒト・モノ・カネは後からついてくるということだと説明されました。

大きく伸びるベンチャーの条件は、@大きな市場があること、A大きな非効率や矛盾があること、B解決できるソリューションを持っていることの3つです。保険の市場規模は、40兆円と大きく、仮にシェア1%をとれば、4000億円です。また、日本の保険は、手数料が高い、値段が高い、営業マンの入れ替わりが激しいなどの課題を抱えています。すなわち、@とAの条件を満たしています。

そこで、「営業マンを持たないことにより、保険料を半額にする」というビジネスを考えます。お金を集めるためには、わかりやすいことが必要です。このわかりやすさが奏功し、何もないときから、取材が来たといいます。また、事業は、若者だけでやってはいけないと思い、創業メンバーを集めるに際しては、若い人とベテランをバランスよく採用したと言います。資金と人を集め、ライフネット生命保険は、創業から2年後の2008年に、独立系生命保険会社としては、74年振りに保険業の免許を取得しました。

このことを通じて、岩瀬氏は、一番大切なのは、周囲が応援したくなること。何だかわからないけど共感を呼ぶことだと言います。

2008年5月に事業がスタートしましたが、いま一つ伸びずに苦戦します。「一番安い」が売りだったのに、ライバル会社がさらに安価な保険商品を出してきました。このとき、値下げをするかどうかの判断を迫られましたが、最終的には値下げをせず、保険の原価内訳を開示しました。保険の原価開示は、業界ではタブーであり、大きな衝撃がありました。これにより、同社は一気に知名度を上げます。

お金を使わないで知名度を上げるためには、話題づくりが大切だといいます。同社では、これまで、オバマ大統領の支持率をアンケートにより調査し、その結果を発表するなどの手法により、話題づくりを行っています。一方、それだけではなく、書籍の発行や、学会発表などによる情報発信も行います。

ライフネット生命保険は、3年前にはなかった会社ですが、「いい保険を作れば、絶対に、みんな喜ぶ」との確信をもっていたと言います。最後に、これまでの経験を踏まえ、岩瀬氏から「自分のリソースで考えるな」とのメッセージが述べられました。ひとりでできることは限られているので、自分のリソースだけで考えると、小さいことしかできない。妥協するのは簡単なので、まず、先に理想形を描くようにとのアドバイスがなされました。

実際に起業を考えてから現在に至るまでの紆余曲折がエピソードを交えて語られました。共感や応援したくなるような資質が重要であるということや、自分のリソースだけで考えると小さなことしかできないなど、起業家の在り方に関するコメントが多くありましたが、これらのことは、すべての社会人にあてはまることのように感じました。

岩瀬大輔氏による講演の様子1岩瀬大輔氏による講演の様子2奨学生による発表
(写真左から、「岩瀬大輔氏による講演の様子/その1」「同/その2」「奨学生による発表」)

講演に続いて、今回も起業プランディスカッションを行いました。当初、2名の発表者を予定しておりましたが、発表予定者の体調不良により、1名のみの発表となりました。今回発表した趙さんは、既に会社を設立して事業を展開しています。参加者からは事業実施に関する様々な提言がなされました。

起業プランディスカッション発表者とテーマ
(1)趙 華進 「世界を革新するエネルギーの創造」


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